たいやき好きOLのメモ

ジャニーズや日々の生活のことなど

君と書いて「恋」と読んで僕と書いて「愛」と読む人がいるバンドとわたし

録画していたNHKのSONGS、RADWIMPSの回を観ていたら、唐突に高校生の自分が目の前に現れたよ。

 

何故か強烈に覚えているのは、「ふたりごと」のシングル発売日。その日は学校の遠足の日で、私は当時好きだったかずやくんと喋りたい気持ちが大きすぎて、必死で目で追ってはさり気なさを装って近づいていた気持ち悪い遠足。その思い出しかない遠足。そしてその日はRADWIMPSの6枚目のシングル、「ふたりごと」の発売日だったんですね。今調べたら2006年5月17日だって。2006年なんてつい最近じゃん、と思って数えると10年前だから本当驚く。安易に10年前になるのやめて欲しいわ。

 

私の地元はとっても田舎で、イオンやジャスコすら進出していないのですが、CDショップ、というかCDコーナーはかろうじて、2階建ての大きめのスーパーの中にある本屋の一画にあったのでした。かずやくんとバイバイしたあと、そのスーパーに寄って、予約した「ふたりごと」を鼻息荒く受け取って、走りはしないものの、これでもかという早歩き。途中我慢できずにCDの包装を剥がす。一切の我慢もきかない思春期。

 

家に着いて、自分の部屋にダダダっと駆け上がり、KENWOODのピスタチオ色のCDプレーヤーにディスクをセットし、再生ボタンを押す。CDショップに向かってからこのポイントまでが興奮状態最高潮。音が聞こえ始めると、大好きなバンドの真新しい音楽に、まるで温泉に浸かったその瞬間のようなハフハフ感とホッと感が充満しました。「あぁ〜…今回の曲も最っっ高やん……」そういう瞬間を、学生時代は数え切れないほど体験していたな、と思い出しました。

 

いつからか新しい音楽を見つけようCDショップを回ったり、音楽雑誌を毎月楽しみに待って、アルバムレビューやバンドマンの2万字インタビューを夢中になって読んだり、ライブのチケットを取るために電話戦に臨んだり、そういうことを忘れてしまっていた。

 

音楽が補ってくれていた言い様のない感情を、自分自身で消化できるようになったり、むしろそれを言葉にしたり考えたりするのを大人になるにつれて諦めたのかもしれないし、自分の生活や自分のやるべき仕事、大切な人を見つけて迷いがなくなったからかもしれない。

 

それでもやっぱり、よく晴れた日にアジカンを聞くと、太陽のキラキラがよく見えたり、寒くて息が白くなる日にCoccoを聞くと、その瞬間がとてつもなく儚く思えたり、いつ何時も気持ちを少しずつ足してくれるのは音楽だというところは今も変わっていません。

 

田舎に住んでいたので、ライブに行くのは一大イベント。一番近いライブハウスまでは高速バスで3時間。アルバイトが禁止されていたので、おこづかいを3カ月貯めて毎回ライブに行っていた。人生で初めて行ったライブはアジアンカンフージェネレーション。高校2年生のとき。バンプオブチキンが来た時は、仮病で学校を休んでライブに行った(先生にはバレていた)。漫画喫茶に泊まって夜を明かしたり、ファミレスで夜を明かしたり、公園で寝たり、中々体を張っていた。

 

きっと私と同じくらいの年代の方々は同じような経験をしてきた人が多いのではと思います。なんせ、バンプエルレ・ラッド・アジカンの大全盛期。今よりももっと、「ライブハウスで音楽を聞く」「タワレコジャケ買い」「中古CDショップで音源探し」みたいなことを”趣味”としている学生、多かったんじゃないのかな。藤原基央のことを神として崇めてこじらせてた世代だよね?そうでしょ?藤くんの言った名言なんかをノートにまとめたりしてたでしょ?きっしょいよね。私もやった。本気で細美武士みたいな人間になりたくて、とりあえず外見からだろ!と思って、SABBAT13のTシャツを買ったりしたでしょ?細めのリストバンドを肘よりちょっと下に着けてみたりしたでしょ?スニーカーはVANSオンリーだったでしょ?

 

そんなことをRADWIMPSのSONGSを観ながら、悶えつつ走馬灯のように思い出し、今にも叫び出しそうになりました。漫画のように青かった私の10代…。RADWIMPSのライブも9年前に行ったきり。悲しい大人になっちまった……日常にワクドキが足りないよ!!

 

NHKはいい番組を作ってくれるよね。感謝しつつ受信料払っているよ…ありがとう…終。